電磁波なび - 電磁波による健康への影響について情報を収集!

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電磁波MonthlyWatch バックナンバー
 
特集 子どもと電磁波 第3回(2005年12月)
子どもの携帯電話使用はOK?それともNG?
電磁波なび

携帯電話をお子さんに持たせるべき?

最近、お子さんに対する痛ましい事件が横行し、家庭や学校では、児童・生徒の安全管理が重大な問題になっています。このような風潮をうけ、NTTドコモは、2006年3月に、防犯ブザーを搭載し、子どもに危険が迫った場合には自動的に保護者の端末に電話をかける機能を備えた、携帯電話を販売するそうです。

◎NTTドコモ「キッズケータイ SA800i」
http://www.nttdocomo.co.jp/product/kids_phone/sa800i/

同携帯端末には、GPS機能も内蔵されていて、お子さんの居場所を確認し安全を確保したいと願う、保護者の意向を汲みとることができます。しかし、お子さんが自由気ままに通話した場合に、誰がお金を払うのでしょうか? そして、お子さんが通話する際に、電磁波の影響はあるのでしょうか。

今月号の電磁波MonthlyWatchでは、携帯電話による子どもへの影響をテーマにし「携帯電話をお子さんに持たせるべきか」をリポートしていきたいと思います。

携帯電話の電磁波

当たり前のことかもしれませんが、携帯電話は電磁波を発生させる機器です。ただし、携帯電話の電磁波は、テレビやラジオ等の電機製品が発生させる電磁波と異なる点があります。それは、人体に有害とされる、高周波の電磁波(マイクロ波)が利用されているという点です。

数年前の機種であれば、どの通信会社でも800MHz帯が主要でした。しかし、徐々にマイクロ波のなかでも強力な電磁波が使われはじめていて、最近の第三世代携帯電話(CdmaOne2000、FOMA)では、2.0GHz帯の電磁波が使用されています。

このため、携帯電話の使用が健康へ悪影響を与えるのではないかという議論が、ここ最近頻繁に行われています。議論のテーマはおもに以下の3点です。

1. 携帯電話の電磁波は、人体の細胞内DNAへ損傷をあたえ、脳腫瘍等の発病を促進させるのではないか
2. 携帯電話の電磁波は、人体の血流・血圧に変化をおよぼすのではないか
3. 携帯電話の基地局は、幼児期のガン発生率を高めるのではないか

いまだに科学的な結論はでていません。国際機関である世界保健機関(WHO)は、現在「国際電磁界(EMF)プロジェクト」を推進していて、2007年には電磁波の健康へのリスク評価を完了する予定です。同プロジェクトでは、携帯電話が発する電磁波を含む周波数300GHzまでの電磁波が、人体におよぼす影響を調べています。

それでも、電磁波の悪影響を示唆する研究報告はいくつも提出されています。昨年、CNNで報道されたニュースでは、携帯電話から発生する電磁波が、人体の細胞内のDNAに損傷を与える恐れがあることが明らかになったそうです。この調査研究は、欧州7カ国による共同実験で、欧州連合(EU)が資金の大半を提供していました。

人体から採取した細胞に携帯電話と同程度の電磁波を照射し、影響を調べたところ、DNAの損傷が増えることが判明。国際基準によると、人体が電磁波を浴びた際に吸収されるエネルギーを示すSAR値は、2W/kg以内なら安全とされています。携帯電話のSARは機種によって違うが、ほとんどが0.5-1W/kgの範囲内。実験に使われた電磁波は0.3-2W/kgでした。

科学的な結論がでていなくても、携帯電話の使用にあたっては、今後も注意が必要といえるでしょう。

子どもと携帯電話のカンケイ

では、お子さんの携帯電話利用に関しては、どこまで気をつけたほうがいいのでしょうか。

WHO電磁波研究プロジェクトのリーダーであるマイケル・レパチョリ氏は、今年8月に、携帯電話から発生する電磁波を子どもが被曝していることに対し、電磁波被曝量を減らすよう提言を行っている。同氏はカナダの放送局「CTV」に対して「WHOは子どもの携帯電話使用に際して、ヘッドフォンの使用を推奨します」と語っています。

また、英国政府の携帯電話審問委員会へ提出された報告書にも。「8歳未満は携帯電話を使わない方がいい」という主旨の提言が寄せられています。同報告書では、頭蓋骨の発達が未熟な子どもは、聴覚や脳の神経の病気にかかりやすいとの指摘を踏まえ、保護者らに予防的対応を求めています。

調査報告を行ったのは、英国保健省の管轄下にある独立研究機関「英国放射線防護局(NRPB)」。3〜7歳の携帯電話使用は「妥当でない」とし、8〜14歳については、保護者の判断にゆだねるとしながらも、通話時間はできるだけ制限し、メールの使用をすすめています。

以上の事例をふまえると、15歳未満のお子さんには、携帯電話使用による悪影響を考え、使用させないか使用を控えさせるか、検討するべきではないでしょうか。

安全で快適な生活のために

携帯電話をお子さんに使用させるべきではない、というのが電磁波なびの「答え」です。しかし、お子さんの身の安全を考えることが急務とされる保護者や学校の先生もいらっしゃるかと思います。

そのような方にとって、PHSを検討していただくのが、よいかもしれません。PHSの電磁波は、通常の携帯電話の電磁波の10分の1といわれています。安全といいきることはできませんが、第3世代の携帯電話を使用するより、リスクはずいぶん低くなります。

いま現在の脅威があるように、10年後、20年後の脅威もあります。お子さんの身の上が心配な方は、将来の危険にもそなえて、それほど有害ではないとされるPHSのご利用からはじめられてはいかがでしょうか。